昨年8月に購入したThinkPad X260にフロントバッテリーを増設しました。
このX260は、前の記事でも書いた通り、ハードオフで中古として購入したものです。かなりの美品で、おそらく前ユーザーは、買ったまま床の間の飾りにでもして、ほとんど使ってなかったんじゃないかと疑いたくなるぐらい。
ただ、一点だけ、不満がありました。
実はこいつ、店頭での店員さんの説明では、フロントバッテリー搭載なはずだったんです。
ところが、購入して自宅で電源を入れてみると、フロントバッテリーが認識してない。おかしいぞと思い、裏蓋を開けてみると、フロントバッテリーが入ってないっていう。おいこら、話が違うぞと。
どうやら、前ユーザーは、リアバッテリーのみの最小構成で注文したっぽい。なんてこった。
Lenovoとしては「フロントバッテリーは交換・増設不可」で、フロントバッテリーは公式で購入できません。
最初、私は、家電量販店での取り寄せか、とにかくリアル店舗での購入を考えていました。いかんせん、バッテリーなので。ところが、どこも扱っていません(そりゃそーだ)。
続いて、Amazonなどのネット通販を試みました。しかし、これも扱っている所が少なかったり、中国の怪しげな互換品しか無いという状況。
やむを得ず、ヤフオクに手を出すことにしました。何気に、初ヤフオクです。
「X260 フロントバッテリー」などで検索をかけると、もう出るわ出るわ。今まで散々探し回っていたのがアホみたいです。今後はもっと積極的に活用していこうと思います。
写真から純正っぽいなって思ったものを6000円で落札。数日後には無事届きました。……ところが、これも、なんか互換品っぽい見た目。どこを探してもLenovoのロゴやLenovoジャパンの文字がありません。事前に確認してから落札すれば良かった。
しかも、落札直後に中古品で2000円ぐらいなのも出てたし、その中古で良かったのではという。
まあ、何はともあれ、早速増設です。
この記事を参考にしました。X260のひとつ前の機種ですが、バッテリーは同じで、中の構造もだいたい同じです。
もちろん、作業中は、Lenovoが公式に出している、ハードウェア保守マニュアルを印刷したものを傍に置いています。
まずは、手順通り、BIOSに入って内蔵バッテリーをオフにします。……内蔵バッテリー付いてないけど。
ここで少し足踏みしました。どうやっても、F1押しても、Fn+EscでFnキーロックしてからF1を押しても、全然BIOSに入れない。検索をかけていくと、どうも、普通の電源Onじゃなくて再起動じゃないとF1押してからのBIOSへはたどり着かない模様。マジか。
BIOSに入ったら、ハードウェア保守マニュアル通りに内蔵バッテリーをオフにします。
続いて、リアバッテリーを外して、裏蓋を開けます。X260の裏蓋はけっこう硬くて、外すのなかなか大変です。
外すと、フロントバッテリーが本来入るはずの所にプラスチックの板がねじ止めされてるので、こいつとバッテリーを交換します。取り付け方は、ハードウェア保守マニュアル通りです*1。
コネクターは、凹みたいな形をしていますが、平らな方が上側です。狭くて差すのが結構大変でした。
手前側はケーブルを結構無理やり曲げてしまいましたし、左側のネジは無いので固定しないままなのですが、大丈夫なのでしょうか……。
増設が終わったら、裏蓋を戻し、リアバッテリーを装着し、AC電源を繋いで起動させてみます。
普通に起動が終わって、一安心。
続いてバッテリーの様子を見てみると、
これが、
こうなりました。バッテリー1が内蔵のフロントバッテリー。バッテリー2はリアバッテリーです。
なお、Lenovoの付属ソフトを使うと、バッテリーの容量とか製造メーカーとか見れるのですが、設計24Wh、満充電24.74Whで、SMP社製でした。ちなみに、リアバッテリーは設計23.2Wh、19.72WhでSANYO製と表示されてます。
SMPという会社は、寡聞にして知らないのですが、どうも、Appleにバッテリーセルを納入している会社の一社のようで。これがLenovoの純正かどうかはわからないですが、とりあえずは、純正に準ずる感じで信用しても良さそう。
ACアダプターを抜いてバッテリーの動作を確認し、ある程度バッテリーの残量が無くなった所でACアダプターを付けて充電を試みます。
この、リアバッテリーとフロントバッテリー、とても興味深い挙動をしました。
まず、使う段には、リアバッテリーから先に電力が使われます。リアバッテリーの残量がゼロになるとフロントバッテリーが使われるようになります。
リアバッテリーの残量がゼロになったり、リアバッテリーを外してフロントバッテリーのみの状態にすると、通常の、バッテリーをひとつしか積んでないPCと同じような表示になります*2。
続いて、充電する段。リアバッテリーの残量がゼロの場合、まずリアバッテリーが10%程度になるまで充電されます。その後、フロントバッテリーが満充電まで充電され、しかる後にリアバッテリーの充電が行われます。
つまり、PC(ThinkPad)的には、フロントバッテリーこそが本命のメインバッテリーで、リアバッテリーはあくまで予備。増槽みたいなモンなわけですね。なるほどなー。
ThinkPadはX280以降、残念ながら内蔵のバッテリーだけになってしまいました。なので、同じような機種は型落ちになりますがX270を買うしかないです。電源点いたままバッテリーを交換できるって、相当良い機能だと思うんですけどね……。
リアバッテリーとフロントバッテリーを併用しての稼働時間は、きちんとは計っていませんが、だいたい6時間強ぐらいのよう。本当は、8.4時間ほど動くはずなのですが、リアバッテリーの劣化具合がちょっと酷いです。購入当初は辛うじて20Whあったのですが、この1年間の間についに20Whを切ってしまいました。そろそろ6セルバッテリーを買い増す頃合いかもしれません。
……その前にMS Officeを入れないとですが。
とりあえず、普段はバッテリーの充電上限を80%にして、長寿命化を図ってみます。