海ミハ車両区

宮原太聖(Miha)の雑記帳。おおむね週1回更新でした。当面(記事がある程度貯まるまで)はおおむね月1回の更新です。

九州電気軌道(西鉄)100形

九州電気軌道(西鉄)100形は、かつて存在した西鉄北九州本線で活躍していた路面電車です。

 

かつては北九州の人々の足として親しまれていましたが、八幡製鉄所の規模縮小や国鉄民営化に伴う鹿児島本線の利便性向上、北九州モノレールの建設などにより段々と路線網を縮小し、2000年に全線廃止となりました。

 

この車両は100形として展示されていますが、より正確には1940年・41年に製造された138形のようです。

 

1985年に廃車になり、北九州市立交通科学館に静態保存され、同館閉館後の2010年に、現在の位置、つまり門司港レトロ駐車場に移設されたよう。

 

車体横の広告パネルには、門司港限定のレモネードの広告が入っています。おそらく現役時代には無かったものですが、こういう広告費から保存費用を捻出するというのは悪くないアイデアのように思います。

 

車内はこんな感じ。時々見学会が開催されているようですが、運賃箱などの錆が目立ちます。

 

外装も状態はあまり良くなく、一部のガラスは割れてガムテープで補修されています。

 

錆もけっこう目立ちます。移設された2010年に一度塗装を塗り替えているはずなのですが、やはり10年以上も海沿いの屋外に置いとくとこうなってしまうのでしょうか。

やはり屋内保存か、せめて屋根が欲しいところ。

 

この車両を管理している、北九州線車両保存会は、他にもいろいろな西鉄車両の静態保存に携わっており、なかなか手が回らないのかもしれません。

この車両は、地域の大切な宝だと思います。市民による任意団体に任せておくばかりではなく、自治体として、もう少し積極的に関わってもいいのではないでしょうか。「門司港レトロ地区」を観光資源としてウリにしているならなおのこと。

 

 

(訪問:2023年9月)