皆さん、「修悦体」ってご存じですか?
佐藤修悦さんという方が、当時、警備員として勤めていた新宿駅や日暮里駅で、道案内のために、ガムテープで作成していた文字です。
かなり即興性が高く、残念ながらPCで使えるようなフォントも出ていないようなのですが、その作成ノウハウは、氏の監修の元で本にもなっているよう。
工事中というごく限られた期間しか目にすることのできない、幻の字体ですが、なんと、その修悦体が、名古屋市営地下鉄名城線の上前津駅にあったんです。
上前津駅は、大須商店街の東南の角にある駅で、「電気の街」としての大須へ行く際も、「アニメ・サブカルの街」としての大須へ行く際も、「ファッションの街」としての大須へ行く際も、大変便利な駅です。
ところが、その構内はやや入り組んでおり、出る改札や出口を間違えてしまうと、大須方面へは相当な遠回りを強いられてしまいます。
作者は、上前津駅の駅長さん。
修悦体の一目でわかるわかりやすさや、低予算で作成可能であるという点に注目。
先に挙げた佐藤氏の本を参考に、独学で作られたとのこと*1。
やや細めなガムテープ(ビニールテープ?)で作られており、本場の修悦体と比べると、デザイン化控えめで繊細な表現が可能となっているのが特徴。
こんな大きな作品も。
(訪問:2020年10月)