今期は、完全に荒野のコトブキ飛行隊にハマってます。スマホゲーとか大嫌いなのに、テイクオフガールズをDLしようかなと検討するぐらいには。
前回の記事では、第4話までレビューしました。この記事は、その続きです。多少のネタバレが含まれますが、それ以前に、作品を見てないと一体何を言ってるのかよくわからないかもしれません。
……っつーわけで、まだ見てない人は、今すぐ荒野のコトブキ飛行隊を見るのだ! 今すぐ!
『荒野のコトブキ飛行隊』イジツ見聞録~世界編~
ずっと昔、世界の底が抜けた時に降ってきた様々なもの。
その中でも、ユーハングがもたらしたものは、徐々に荒廃が進む世界に新たな風を吹き込み、人々の生活を一変させました。
なるほど。「世界の底が抜けた時に降ってきた様々なもの」=ユーハングではなくて、様々なもののひとつがユーハングなんですね。……これ、続編で日本以外の国のレシプロ機登場あるで……!
そして、やはり、「ヘビのマークのゼロ戦」は、因縁の相手だったんですね。
エンマは、没落貴族確定。空賊に因縁があるというよりは、「他人にたかる連中」が嫌いという感じみたい。……きっと、何かあったんでしょうね。
チカについて、
小柄で身軽なため、G耐性が高く
こういう設定が、なんかもう「わかってる」。「戦闘機乗りの女の子」という、一見荒唐無稽な設定にリアリティーを持たせてます。
イジツの情勢
自治独立している街が荒野に点在しており
資源の枯渇などから体力のない街は滅びつつある
けっこうポストアポカリプスみありますよね。
これまでの空賊は、少数で空路を狙う「賊」といった感じで、直接街を狙ってはきませんでした。ところが最近は、装備の質、機体の整備能力、パイロットの練度が向上し、れっきとした戦闘部隊として存在感を強めています。
中には、空の駅ロータを破壊しただけの武装集団も居るようですし、一体、空賊に何が起こっているのでしょうか?
露骨な問題提起。
「空の駅ロータを破壊しただけの武装集団」という表現。あえて「空賊」と表現しない辺り、いかにも意味深です。きっと、街同士の連合構想とか政治的な色々と何か関係があるんでしょうね。
『荒野のコトブキ飛行隊』イジツ見聞録~戦闘機編~
ドブロク団、やっぱり飛行帽被ったケロロ軍曹に見える……(^^;)
本来、空賊だとゼロ戦の方が合ってそうですよね。長距離飛べますし、生産機数多いですし*1。ちなみに、生産機数でいくと、ゼロ戦の次に多いのが陸軍の九三式*2、そして隼*3なので、用心棒のコトブキ飛行隊が隼、自警団が九三式というのは、割と標準的なのかも。第1話で「隼かよ」って嘲ってたのは、走り屋さんが「プリウスで峠最速とか(藁」みたいな感じなんですかね。
第3話でユーリアを襲撃したシロクマ団の飛燕について。
整備に手間がかかるため、空賊が運用するのは難しい機体のはずですが、かなりの数を持っていました。
小さな空賊だったはずのシロクマ団に一体何があったのでしょうか。
これまた意味深。
これ、言ってみれば、盗賊団とかテロリストとかが正規軍より強くて金掛かる武器持ってるってことになるので、明らかにおかしいんですよね。暴力団が90式戦車持ってるみたいな感じでしょうか。RPGならまだしも。どこから持ってきたの、それっていう。
明らかに、背後に大金持ちな政治家が居ますよね。私掠免許でも出してるんじゃないかしら。
あと、このムービー見てて気づいたんですが、第4話で雷電を奪取した際、姐さんは左手で敬礼してますね。
これはわざとでしょう。流石にここで作画ミスするとは思えない。
とすると、なぜ姐さんは左手で敬礼したのか。イジツでは地上スタッフは左手で敬礼するのか? 空賊は左手敬礼、傭兵や自警団は右手で敬礼するのか? 姐さんが荒事に一切関わっていないことの現れなのか?
第5話:華麗なるアレシマ
まさかの海消滅。……水循環どうなってるんだ……。それに、海が無いんだったら、水上機は登場絶望的じゃないですかやだー!
イサオが運転していた車、ケイトによると「トゥーダAA改」だそうですが、これは、トヨダAAってことかな。
今回、レオナのイメージが大幅に変わりましたね。今まで、冷静な優等生完璧超人みたいな感じだったのに、一気に女の子っぽくなりました。鳥(船長)が苦手だったり、憧れのセンパイの前でがんばっちゃう感じとか。そしてそんな女の子のピンチに颯爽と駆け付けてなんとかしちゃうイサオパイセン。マジぱねぇ。
……で、そのイサオですが、なんというか、凄く怪しいですよね。
トウワ・ブユウ商事の会長。
明るくおどけて振る舞っているが、
したたかに政治進出を狙う底の知れない人物。
もう、登場人物紹介の時点で怪しさ満点。
ユーリア「空賊による治安悪化やらエネルギー問題やらを大会社の資本と人脈を使って解決しようと謳っている善意のヒーロー。カリスマ。だけど私は嫌い。政治を理想論と性善説で取り仕切ろうとしている。妙な運と財力だけで世界を渡っている。世界で一番ずるがしこいタイプ」
このユーリアの人物評は、なかなか興味深いです。デマゴーグというか、ポピュリストというか。もしかしたら、ヒトラーみたいなタイプの人なのかも。だいたい、あの言動、サイコパスっぽくない? 私、あれ、豊臣秀吉みたいなタイプのサイコパスにしか見えないんだけど。
「妙な運と財力」って部分も、非常に意味深ですよね。「妙な」というのは「運」だけじゃなくて「財力」にも掛かっていそう。
ユーリア「そのためには、評議会とブユウ商事の接近を喜ばない空賊のやつら、本当に空賊なのかどうかわかったもんじゃないけど、それに備える必要があるわけ」
この指摘も興味深い。ユーリアは、自身を襲った武装集団を空賊とはあまり思ってない感じですよね。
ユーリアは続いて、「なぜだかあいつらに何でも情報ダダ漏れするし」って言ってます。これもまた重要な情報ですね。つまり、評議会側ないしそれに近い人間から情報が流れてるってことですよね。
評議会で支持者が集まりつつあるイサオなら、評議会の情報なんてじゃんじゃん集まりますわね。しかもお金もあるし。……イサオ経由で空賊(という名目の武装集団)に情報と資金、物資が渡っているのでは。
ただ、怪しげな人物は、イサオだけじゃないです。イサオの執事も同様に怪しげです。というのも、
イサオ「ボクって昔何してたっけ?」
執事「車を運転しておいででした。そして、おバカな娘を2人轢きかけました」
ここで執事が「おバカな娘」と評してるの、違和感ありません? 視聴者は今までのやり取りを見てるから「おバカな」って表現でもなんにも思わないかもしれませんが、普通、道路に飛び出してきた「娘」たちという程度の面識しか無い人のことを「おバカ」と形容しますかね。コトブキ飛行隊の情報を前から集めてたんと違うの?
これ、イサオの意向を執事が忖度して、裏で暗躍してるとかありそうですよね。……なんか、そういう話、TRICKであったなぁ。
さて、それはそうとして、今回の百合豚トーク。キリエとチカが轢かれそうになったシーン、一時停止して見てみると、キリエがチカを庇うように腕を廻してるんですよね。これはもうデキてますわ。あと、ぬいぐるみポカポカもかわいい。
今回はレオナの憧れの男っぽい人物が登場しましたが、依然としてレオナとザラは百合夫婦っぷりを見せつけてくれます。レオナが隊長としての役割を完全放棄して突っ込んでいきましたが、ザラがその代わりをきちんと果たしていました。いやぁ、ごちそうさまです(
第6話:帰らざる無宿
キリエ、リスポーン送りになるの巻。
今回はキリエの過去話でした。ユーハング人の偏屈じいさんと孫娘ぐらいの歳のキリエ。第1話でキリエが墓参りをしていましたが、このサブジーの墓だったんですね。……でも、あれ? サブジー死んでなくね……? それに、位置関係がおかしい気も。
ユーハングに関する話が沢山出てきましたね。やはり、日本・日本人っぽいです。「穴」からやってきて、工場や飛行機を沢山作って、それらを置いて帰っていった、と。今回、色々と情報が出てきたので、多分、みんな色々な考察をしたり指摘をしたりってやってると思います。たとえば、サブジーのゼロ戦が例の蛇のゼロ戦と同型だとかね。私はちょっと重箱の隅を突いてみようと思います。
雨降る小屋の中のシーン。寝込んでるサブジーの横でキリエが日本語で書かれた本を読んでます。一瞬しかタイトルが出ませんが、『きかんしゃてん』という本のよう。これ、自体も表紙の絵も、モロに『きかんしゃやえもん』ですね。『きかんしゃやえもん』は、1959年に岩波書店から出版された絵本です。話の元になった島原鉄道1形機関車の国鉄への「里帰り」は、1930年に行われました。
また、別のシーンでキリエがサブジーに「ユーハング文字」のチラシを見せていますが、左横書きになってます。左横書きは1942年に文部省国語審議会で左横書きを本則とするよう答申が出てますし、陸軍は積極的に左横書きに統一しようとしていました。まあ、国粋主義的な新聞社とか庶民とかのせいでいまいち普及しなかったんですけど。
私、日本人がユーハング人としてイジツに転移したのは、終戦の1945年だと思ってたんですよ。でも、なんかそうでもなさげですよね。
第7話:ナサリンの1ポンド硬貨
ケイト回。あの車椅子に乗ってた人はケイトの兄だったんですね。しかも、結構愉快な人みたいで。あと、チト兄ってのも話の中に出てきましたね。
まさか、味方側が爆撃するシーンを見れるとは思いませんでした。爆風で鎮火させる方法、どうも実在するようで。今回初めて知りました。
で、まさかのエリート興業の機体。なるほどなー。エリート興業のクダリは、ここで繋がってくるんですね。ここで借りたの、次話辺りに何か繋がってたりするのでしょうか。
なんというか、敵の正体が見えてきた感じします。全国的な大企業VS地域の中小企業・個人といった構図のようですね。まあ、ありがちな構図。ガルパンもそうでしたけど、ローカリズムなイデオロギーを感じます。
最近、色々と忙しくて、アニメ自体を見るタイミングをなかなか取れないんですが、録画してあるものを少しずつ見てます。
今期の覇権アニメは、かぐや様は告らせたいだと思いますが、まあ、ガルパンも地上波放送後しばらく経ってから評価されましたし、こちらもすぐには評価されにくいかもなぁ。