海ミハ車両区

宮原太聖(Miha)の雑記帳。おおむね週1回更新です。

クソじゃないアニメ

この記事は、「クソじゃないアニメ Advent Calendar 2018」向けの記事です。昨日はたかなしいすかさんが京アニの「日常」について寄稿くださりました。

adventar.org

 

この記事では、「むっちゃおもろいやんこれ!」って私は思ってるのに、なぜか、自分が思っているほどの評価は得られて無さそうな作品を列挙して紹介するような形にしたいと思います。

私自身は、ネタバレとか別段気にしていないのですが、そういうのを気にする気持ち自体は理解します。そこで、可能な限り、ネタバレしない(あらすじ程度)に留めておくよう留意はしておきます。

 

 

 各作品は順不同で、他意は無いです。

 

はじめに

実は私、好きになった作品の人気とか売れ行きとか、あまり気にしてないんですよね。

そりゃあ、面白い作品見つけた時には、「こんな、めちゃおもろいもん、めっけたで」って広めたくはなるんですけど、だからといって、人気ある作品だから見とかなきゃとか、話題に乗り遅れないようにとか、そういうことは全く考えてないです。

というわけで、もしかしたら、今回挙げた作品の中には、「これ、普通にバカ売れだったぞ」ってのもあるかも知れません。もしそういうことがありましたら、ご容赦をば。

あと、今更見直すことが実質不可能な作品もあるので、完全に私の記憶で書いてます。記憶違いしてたらご指摘ください。

ヨルムンガンド

www.jormungand.tv

私、これ、結構ヒットした作品だと思ってたんですが、某所で「ヨルムンガンドとかよく知ってるなぁ」とか言われてるのを見て、「えっ?」ってなりました。

ヨナという少年兵が、女性の武器商人であるココ・ヘクマティアルを筆頭とするチームと一緒に旅をする、というストーリー。ココ・ヘクマティアルは武器商人だけあって、硝煙と血潮の臭いがする場所を渡り歩きます。ただし彼女は、武器を売ることで可能な限り戦争を止めようとします。そういう、武器商人なのに戦争を憎む、ちょっとした矛盾を抱えるココという人物をヨナの目線で描写するという作品です。

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オタク的な目線で見ると、おねショタからNLからBLから百合に至るまで、色々な性癖をカバーしてます。とくに、ぶっ飛んだ性格の女の子*1が好きなら、絶対見るべきです。他の作品なら、まず、「怖い人」とか「冷酷な悪役」みたいな感じの人しか出てこないです。あと、だいたい毎話ドンパチしますから、そういうの好きな人もぜひ。

ただ、絵柄が結構ハードというか、エリア88相当には劇画な感じの作風なので、それゆえに取っつきにくいというのはあるのかも。また、結構魅力的なキャラがゲスト的に出てくるは出てくるんですが、死ぬ時はあっさり死ぬので、お気に入りのキャラが死んじゃうと凹むという人には辛いかもしれません。

1つのエピソードが1話ないし数話で完結するので、お試しで見てみたいという人にも安心です。ただ、割かし時事ネタというか、原作執筆当時の最新の国際情勢が反映されてるような内容を含むので、あまり見るのを先延ばしにすると、楽しさが半減するかも。

見る前に、冷戦以降の国際情勢や紛争、軍事技術などについてある程度予習をしておくと、楽しさが増すかもしれません。

ヨルムンガンドは、2期も出ていて、また、近年のアニメ作品としては珍しいことに、完結しています。「気になる所で終わりやがってー! 続きはどうした!」って打ち震えずに済みます。

蛇足:時々、ニコ動で「ここすき」っていうコメントが沢山流れることがあります。私が知る限り、「ここすき」の初出は、ヨルムンガンドのOPです。ココ・ヘクマティアルの「ココ」と「ここ」とを掛けて、「ココ好き」というわけです。最初、ココが出てくるカットで「ここ好き」ってコメントが流れるだけだったのですが、例によってみんな悪ふざけをするようになり、ココが出てくるまで「ここワイリ」「ここケツ」「ここレーム」などとコメントするように。

この悪ふざけが東方世界蛇を経由してあちこち広まっていったんじゃないかと思います。多分。

 

幸腹グラフィティ

www.tbs.co.jp

この作品については、18日にkozueさんが記事を書かれるそうなので、簡単に。

最強の飯テロアニメです。あと、OPすき。EDもすき。ぐっつぐっつぐー。

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ジョーカー・ゲーム

jokergame.jp

1930年代後半の、戦争の足音近付く時代が舞台のスパイモノ。第1話第2話と第8話第9話を除き、基本は1話完結です。また、どこから見ても、まあ楽しめる作りにはなってます。なので、ヨルムンガンド同様、「試しにちらっと見てみたい」という人に優しい作りになっています。

ただ、ヨルムンガンドはまるで騎兵隊のように賑やかにドンパチしまくりますが、対してジョーカーゲームは非常に静か。銃撃戦どころか発砲するシーンすら少なく、精神的な対決、推理、心理戦がメインといった感じです。

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とてもクオリティーが高く、OPもEDもオシャレなので、これ絶対流行るやろと思ったんですが、どうもそうはいかなかったみたいで。絵柄もキャラ設定も、一見すると女性視聴者向けな印象を受けますが、必ずしも女性向けって感じではありませんし、男性の私でも充分楽しめました。

多分これ、作画のために昭和初期の風景や小道具、軍用品などを入念に勉強されてると思います。すごくリアルでよく描写されています。労作に見合った評価が欲しい所。

……全然関係ないんですけど、黒執事とか、この手の腐女子さんが好きそうな作品って、小麦粉を使った粉塵爆発の登場頻度がなんか高い気がするんですが、気のせいですかね。

ロケットガール

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なぜNHK Eテレでやらなかったし。……という一言に尽きます。

女子高生の森田ゆかりが、ひょんなことから宇宙飛行士になってしまうというお話。部隊はソロモン諸島。有人宇宙飛行の夢を叶えるべく、日本からのODAという扱いでソロモン宇宙協会を作り、宇宙を目指す技術者たちの物語、としても楽しめます。「下町ロケット」とかあれだけヒットしましたし、もしかしたら、実写ドラマ化すればリブートできるかもですね。

原作者は、一部界隈では有名な尻Pこと野尻抱介。作中でハイブリット燃料ロケットやら、ロボットアームを用いたドッキング、圧迫式宇宙服(ぴっちりスーツ)などが登場しますが、いずれも、近年になって実用化されたり研究が進んでいる技術ですね。

また、スペースシャトルや、はやぶさ(をモデルにした宇宙探査機)も登場します。残念ながらスペースシャトルは退役してしまいましたが、はやぶさは無事地球帰還を果たし、はやぶさ2タッチダウンに成功したようで。

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ネタバレになるのであまり言及しませんが、宇宙飛行士はいずれも森田ゆかりと同年代ぐらいの女の子です。ロケットはどうしても載せれるものの大きさや重さが限られますので、小さくて軽い宇宙飛行士として、若年の女性を選定するというのは、まあ、理屈としては通ってます。日本では色々と問題になるかも知れませんが、まあ、発展途上国ですし。

オタク的には、キマシタワー的なシーンが何か所かあります。そういう楽しみ方もできます。

まあ実際、CGがチャチだとか、色々粗があるはあります。でも、充分面白いです。問題は、見る方法が限られること。リメイクしてNHK Eテレで流して欲しいです。

繰繰れ!コックリさん

www.gugukoku.com

けもけもけーも、けーもけもけ。

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社会不適合な女子小学生の元に、コックリさんと称するお兄さんがやってきて、押しかけ女房みたいなことをやりはじめる作品です。ただイケですね。

ストーリーは、あるようで無いです。キャラクター同士の関係性を楽しむ感じで、そういう意味では、日常モノですね。

この作品の面白さを、ネタバレ抜きで説明するのは、とても難しいです。

  • おかん
  • 女体化
  • 渋いおっさん
  • クレイジーサイコレズ&ストーカー
  • ロリ
  • 作画崩壊

この辺りの属性が好きな人にはおすすめです。とくに女体化。あるキャラクターは頻繁に性別が切り替わりますし、最終話近くには爆弾が投下されます。あれは反則だ。

2期希望。

英国一家、日本を食べる

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信じられるか? ほぼ原作通りなんだぜこれ……。

原作は、イギリス人のフードライターのマイケル・ブース氏が書いた、ノンフィクションです。マイケル・ブースの一家が、日本中を旅しながら、日本食を食べ、日本食に対する理解を深めていくという作品。

前半後半が別れていて、前半がアニメパート。カートゥーン調のアニメで、ブース一家の旅が描かれます。後半が通称「トシパート」。なんと実写です。「トシ」と称する謎の日本人による解説パートですね。

私てっきり、トシってアニメオリジナルの存在かと思ってたんですよ。ところが、原作にもきちんと登場するんですよね。驚きました。

タイトルからして、最近ありがちな「日本スゲー」系の何かだろうと思う方も多いでしょうし、実際、そういう要素が無いとはいいません。しかし、どちらかというと、日本食の歴史と現状とを振り返るといった感じです。その点、流石NHK。バランスはとれてると思います。

おりこうさんすぎる感じもしないでもないですが、色々と興味深い問題提起もあります。和風総本家とかスゴ~イデスネ視察団とか好きなら、ぜひご覧あれ。アニメじゃないですけど、同じNHKcool japanもおすすめです。

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王室教師ハイネ

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王室版金八先生

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19世紀ヨーロッパ(ドイツかオーストリア辺り?)っぽい、おそらく現実世界とは違う世界の話。

4人の王子たちの家庭教師として呼ばれたハイネのお話です。4人の王子たちは、それぞれ問題を抱えていて、一癖も二癖もあります。多くの家庭教師が逃げ出し、この人ならばと王に乞われてやってきたハイネ。ハイネは王子たちの性格をよく観察し、それぞれに合った教育を施そうとします。

しかし、そのハイネ本人にも、実は秘密があって……。

もう見るからに女性向けの雰囲気を出していますが、たまにはいいでしょう。面白いですよ、ええ。割と王道です。

空中ブランコ

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精神科に通う患者と精神科医の話。1話完結型で、各話、1人ずつ患者が登場します。高所恐怖症の軽業師、先端恐怖症のヤクザ、スマホ依存症の子供……。現代社会は、精神疾患とは切っても切り離せないようになってきています。そういう社会の病巣にメスを入れる、社会派な作品でもあります。……と書くと難しそうですが、内容は非常にユーモアに満ちており、所々、解説も入りますので、安心して見れます。ヤクザの話は笑えました。球団オーナーの話は泣けました。

この作品のユニークな所は、実写とアニメとの中間のような不思議な映像表現が使われている所です。声優さんか俳優さんの写真をトレースして使いつつ、アニメ的な表現もふんだんに使っています。また、ポップな色合いが使われていて、非常にオシャレ。

おそらくなんですが、これ、アニメファン以外の人の方がウケ良いかも知れません。もし、同居人が非ヲタだったら、これを見せて様子を伺うのもいいかも。

再放送希望。

問題児たちが異世界から来るそうですよ?

www.kadokawa-pictures.jp

今回、このアニメの公式サイトを探したんですが、まさかの閉鎖済み(´・ω・`)

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最近ありがちな、現実世界の高校生とか異世界に召喚されて、異世界でチートパワーで好き勝手やる、みたいな作品の走りみたいなやつです。ただ、近年のものほどひどくはありません。ちゃんと思い悩んだり壁にぶつかったりします。……あるキャラ以外は。

もともと原作が、かなり色々な要素を詰め込みまくった作品だったようで、それゆえかもしれませんが、若干、話の展開が速すぎたり説明不足な部分があったような記憶があります。ただ、「問題児たち」が思うがまま動き回って、悪漢を叩き潰す様子は、見てて痛快ではありました。あまり難しく考えずに、戦隊モノを見るように見るのがいいでしょう。

中二病? いいんだよ見てて楽しけりゃ。

アームズラリー

iyasakado.com

2000年代にFlashアニメにハマっていた人にとっては有名人かもしれません。弥栄堂の塚原重義の地上波デビュー作品です。

氏の甲鉄傳紀シリーズに沿った世界観で、日本はまるで昭和初期のような雰囲気ですし、北海道はアイヌモシリ民主共和国として赤化独立してます。日本と大陸との間に海底トンネルが多数建設されたことにより、各地に警察の介入すら不可能なスラムやら居留地やらが多数できてしまい、政情不安が蔓延。どうも、大手財閥は独自の軍隊(のようなモノ)すら持っているようです。

この世界では、石油がほぼ枯渇しており、次世代動力への転換も上手くいかなかったようで技術が停滞してしまっているようで。ほとんどの車はなんと木炭代燃車です。そんな折、ブラウ油田の権利をかけたレースが開催され、血の一滴と化した石油を欲して各国がレースを繰り広げる……というお話。

割と王道の冒険活劇な感じで、また、個性豊かで若干ステレオタイプなライバルキャラ達も魅力的です。

仕方のない話なのですが、良くも悪くも個人製作のFlashアニメ相当のクオリティーだったこと、他の色々なFlashアニメと一緒に放送されたためにそれらに埋没してしまったことなどから、注目を集めるに至らなかったのかなぁと思います。

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テレビ放映されていませんが、同じ作者の作品。アームズラリーと比べて、ダークなストーリーではありますが、こちらもおすすめ。

www.makuake.com

ちなみに、今、こういうことをやってるみたいです。

超訳百人一首 うた恋い。

utakoi.jp

原作は、百人一首の和歌をネタにした漫画です。和歌って、色恋をテーマにしたものが多いのですが、そういう和歌を中心に、和歌の作者の恋愛模様を描く……といった感じです。

甘かったり苦かったり。複雑だったり単純だったりする、平安貴族の恋愛模様を、ここまできちんと描写したアニメってなかなか無いのではないでしょうか。……そもそも、平安貴族を描くアニメ自体そう無いかもですが。

基本はNLですが、BLや百合を妄想できるような要素も、まあ、なくはないです。絵柄で損してる感じかなぁ。これも、NHK Eテレで流せば……。

私、百人一首では、喜撰法師が好きなんですが、なんと喜撰法師もちょこっと出てきます。

おわりに

昨今、アニメ観賞という趣味がマスカルチャー化してきているように思います。漫画を読んだりアニメを見たりするというのが、幼児性の象徴だったり、犯罪の予兆だったりしたのは今は昔。自身がアニメ好きであることをカミングアウトする芸能人も結構増えました。

それ自体は喜ばしいことかもしれませんが、最近のオタク界隈は、どうも、商業主義的な、あるいはミーハー的な風潮が強くなっているように思います。自身の好みというものに自信が無いのかそもそもそういうものが存在しないのか、ただひたすら、バズった作品を追っていくような、そんな感じの人が増えているようです。

しかし、それでいいのでしょうか。あなたは何のためにアニメを見ているのでしょう。話題に合わせるため? それも結構ですが、それは、話をすることが楽しいのであって、アニメはそのための道具に過ぎないわけですよね。つまり、会話に加わることができれば、別にアニメでなくてもいいわけだ。

アニメが好きだというのであれば、アニメオタクを名乗るのであれば、他人の評価などに惑わされることなく、自分自身の審美眼に自信を持って、自身が気に入った作品を愛でていたいものです。それで孤立するなら本望だ。くそったれ。

 

明日は、変態仮面のスガオさんが、サクラクエストをご紹介くださるようです。……実は、これ、見ようかなぁと思いつつ、録画し忘れて「まあ、いっか」ってなった作品なんですよね。たのしみです。

*1:今期だと、SSSS.GRIDMANの新条アカネみたいなのとか。