1.0なんか窓から投げ捨てて、さっさとpovo 2.0にすりゃよかった。
povo 1.0はクソ
去年、auの回線契約をメインブランドからpovoへ変更しました。auショップを使わずサービスはWebオンリーという代わりに値段を下げたプランですね。ところが、うっかり「まとめて請求」を放置したままpovoにしてしまったので、完全に詰みました*1。auショップ側でもユーザー側でも何もできないという。マジでバグだと思う、こんなの。
povo 1.0は、オンライン専用契約の割に色々と中途半端で、povoアプリ内ですらも完結できていませんでした。My auのアプリは使用不可になっているのに、一部の契約内容を確認するにはブラウザからMy auにログインしないといけないとか、マジで意味不明。
相性問題なのかわかりませんが、通信品質も劣悪で、建物内でアンテナ本数が減ったとか、朝ラッシュ時間帯に名古屋市内に入ったらデータ通信が一切できなくなった(名古屋市から出たら回復)とか、色々ひどい。
あまりに色々酷いので、脱庭(古w)を検討し、ahamoに移ろうかとも思いました。ところが、将来的に欲しいと思っていたGoogle Pixelにahamoは未対応。仕様的には、Pixel 6はahamoも使えるはずなのですが、対応端末に記載が無く、Twitterで検索をかけたところ、びみょーに不具合報告もあるようで。これは困った。
先に述べたように、povoの手続きはWebオンリーで、auショップなどのリアル店舗は一切使えません。ところが、どうにも肝心のWebでの表示が色々と不親切です。povoには「お問い合わせフォーム」があるのですが、どうあがいても、トップページからフォームにたどり着くことができない。チャットボットも正直あまり使い物にならない。
この「チャットサポート」というページが、問い合わせのメールフォームになっています。で、「チャットサポート」に行くためには、2021年10月8日付けのニュースリリースからしか行けません。「povo サポート メールフォーム」とかでググった方が早いって、正直、どうかしてると思います。偽サイトによる情報流出リスクもありそう。
まあ、あるなら活用しようということで、当初の問題、すなわち、povo回線を「まとめて請求」から外すにはどうすりゃいいのか尋ねてみました。すると、「povo 2.0はクレカ決済オンリーだから、2.0にするだけで自動的に解除されるよー。2.0にしてねー(意訳)」とのこと。
povo 1.0を2.0に
povo 1.0から2.0への変更は、MNP手続き不要です。が、SIMカードは交換する必要があります。eSIMにも対応していますが、私の端末(Galaxy A30)はeSIM非対応なので、普通にSIMカード取り寄せの手続きに。
povo回線を契約しているスマホのブラウザ上から手続きを行っていきます。といっても別段難しいことは無く、あっという間に完了。そして、翌日か翌々日ぐらいに新しいSIMが届きました*2。
こんな感じの封筒が届きます。
ようこそ!
こういうの、わくわくしますね。
povoのシールも同封されていました。
肝心のSIMカードは、こっちの中に入っています。
SIMピンも付いてます。親切。
povo 2.0の一番難しかった所が、APN設定。Androidの場合は、設定メニューからアクセスポイントの設定ができる部分を探して、必要な情報を必要な箇所に手動入力する必要があります。
とはいえ、入力が必要なのは、「名前」「APN」「APNプロトコル」の3ヶ所だけなので、場所さえわかってしまえば、そんなに難しい作業ではありません。
……思えば、Windows95とか98とかの頃は、インターネット接続したり色々するのに、色々と手動で設定する必要がありましたよね。それが今や、Wi-Fi選択してパスワード入れれば即繋がるんだから、いい時代になりました。
前払いのpovo 2.0
さて、povo 1.0は、20GB 2728円一択でした。それがpovo 2.0だと、月額課金ではなくてプリペイド課金に。20GB(30日)だと2700円なので、単純に28円安くなります。
ただ、そもそも私、月に使っても10GBぐらいなんですよね。で、場合によっては6GBぐらいで足りてしまう。残念ながらpovo 2.0に10GBの設定は無いのですが、3GB(30日)990円というものがあります。つまり、3GB×2の6GBで1980円。……さすがに×3してしまうと2970円で、20GB2700円の方が安くなってしまいますが。いずれにせよ、割と使い方に波がある私にはちょうどよい料金体系です。
それに、プリペイド、つまり「先払い」*3というのも色々と気が楽になります。後から色々請求されるより、「これから使う分」を買って使う、というのは、考えてみればとてもわかりやすい。
ハンバーガーショップでも、「これから食べる分」を最初に注文して、お金払って商品受け取って食べるわけですよね。で、足らずについつい追加注文してしまって、「これなら単品じゃなくてセットで注文しといた方が安かったな」ってなったり。それと同じだと考えれば、そんなに特殊な仕組みには思えません。
あと、povoに関してよく言われる不満点として、いわゆる「0円運用」をする際に、半年以上、支払いが必要なサービス(トッピング)を購入してないと停止される、というものがあります。私はこの仕様、むしろ好意的に思っています。
というのも、仮に私が突然死んでしまった場合、その時点でおそらくスマホは使わなくなりますから、トッピングの購入も無くなります。povoのトッピングの中で一番期限が長いものの期限が180日間なので、最大でも死んでから1年後には自動でアカウントが停止され、更に30日経過すると、自動で契約が解除されます。
povoはネット上での手続きしかできませんから、故人しかパスワードを知らない、手続きの方法がわからないといった状態になると、最悪詰む可能性があります。支払い無しでの自動アカウント停止からの契約解除という仕様は、この手の詰み要素を回避するという点で、とても有用です。遺族が1年以上手続きを放置していても勝手に解約されるのですから、気楽なものです。
……そういう意味では、通話かけ放題トッピングは、月額課金の自動更新なので、ちょっと危険ですね。故人が契約したpovoの通話かけ放題が解除できない、金を返してくれ、といったトラブルがそれなりに発生しそう。
これでいいんだよこれで。
povo 2.0のプラン変更……というか課金は、専用アプリから行います。今、自分の回線がどういう状況かもpovo 2.0アプリで全部確認できます。忌々しいMy auは一切出てきません。これでいいんだよこれで。
……尤も、端末自体はau回線時代に買ってるので、これの分割支払いの状況だけは流石にMy auで確認する必要があります。仕方ないね。
そして、回線品質ですが、今のところ、かなりいい感じです。1.0の時と比べて、きちんと電波を掴んでるような感じを受けます。au本ブランドの回線と遜色無さそう。
1.0の時は、なんかauの電波のうちどこかが掴めていないような感じだったのですが、相性問題なんですかね?
そんなわけで、総じて、povo 1.0で不満だった部分のだいたいのものが、2.0で改善されていました。むしろ1.0はahamo対抗で焦って荒削りのまま出してしまった感じがします。
1.0で辟易してしまった人でも、2.0では満足できる可能性があるので、国内オンリーワンな料金体系に納得できるようなら試してみるのもアリかもしれません。
不満点いくつか
とはいえ、不満点が全くないわけでもありません*4。
おそらくはセキュリティー上の事情なんでしょうけど、povoの各種手続きは、契約しているスマホ上のアプリからしか行えないようです。
たとえば、高齢の親や祖父母の契約をpovoにして、管理を子供や孫がやる……といったシーンを想定すると、都度都度スマホを本人から借りて代わりにやる必要があります。これは結構めんどくさい。
せめてPCから手続きができるなら、子供のスマホの回線をpovoにして、通信料の管理を親がやる……みたいな事もやりやすいんですけどね。
あるいは、povoにもシェアプランがあれば、使い道が一気に広がったり、複数端末持ってる際に、都度、複数回線契約しなくて済んだりと利便性が一気に上がりそう。
競合他社だと、Y!モバイルとか、イオンモバイルとかには、1回線の契約で複数の子回線を設定するサービスがあるので、povoにもぜひ設定して貰いたい所。……まあ、auにしてもUQにしても、こういう契約は無いので、会社の方針として難しいのかな。
追憶のデジラ
思えば、auは以前から「ギガを販売する」というビジネスモデルにチャレンジしていました。
デジラは、(通常の料金プランで通信量の上限に到達した場合というのが基本ですが)定額料無料で、0.5GB~5GBを605円~5500円でチャージできます。チャージしたデータ容量の有効期限は62日間。
正直、auが推していた割に影が薄かったというか、auユーザーとしても「なんだこれ」って感が強かったデジラですが、もしかしたら、こういう試みの蓄積が、今、povoとして花開いているのかもしれませんね。
デジラには、povoにはないサービスとして、「予約」というものがあります。残りデータ容量が少なくなったり有効期限が切れそうになった際に、あらかじめ予約しておいた「ギガ」を最大12回までの設定した回数分だけ自動で購入して適用してくれるというサービスです。
デジラの「予約」サービスは、povoでも需要がそれなりにありそうですし、これはゆくゆくpovoにも実装されることを期待したいですね。
(この記事の内容は、2022年6月18日現在の状況・認識をもとにしています)