東広島で学会があったので、道すがら原爆ドームへ立ち寄りました。
原爆ドームとは何かなど、もはや説明する必要は無いでしょう。あの、原爆ドームです。世界中の人々が、反戦と反核の祈りを捧げる場所です。もはや、ある種の聖地と言ってもいいでしょう。
思ったより街中にあり少し驚きましたが、それと同時に、このような街中で原爆が爆発したのかと思うと、これは大変な戦争犯罪だという認識を新たにしました。通常の爆弾であっても、これは、ただの民間人虐殺じゃないですか。
そんな聖地のすぐ横に、こういう建物があります。一見、ちょっとレトロな建物という風にしか見えません。
実はこの建物、1929年に大正屋呉服店として作られた建物で、戦時中は広島県燃料配給統制組合の事務所として使われていました。
訪問した当時、普通に観光案内所や土産物屋のように使われてましたが、おそらく、原爆投下地点に最も近く、かつ、投下後最も長く使われている建物ではないでしょうか。
原爆ドームはたしかに、反核のシンボルとして適切かもしれません。しかし、原爆に負けず戦後再び立ち上がった広島のシンボルとしては、廃墟の原爆ドームなんかより、現在も使われ続けている燃料会館の方が、よほどふさわしいのではないでしょうか。
(旅行日:2014年11月7日)