……ってタイトルの有料記事を書いたら儲かりそうな気がした。HatenaBlogでもNoteみたいに有料記事書ければ良いのにね。
前口上
さて、ここ最近、キャッシュレス化とともに、買い物で付与されるポイントを気にする人も増えてきているのではないでしょうか。
この手のポイントについて語ってるブログ記事やYouTuberの多くは、「いかにポイントを最大化するか」を主眼としているものが多いように感じます。
しかし、どうでしょう。ポイントの最大化を狙いすぎて、「ポイント疲れ」のような状態に陥っていませんか?
そもそもなぜポイントが付くのか
囲い込み戦略として
よく指摘される話で、かつ、一番理解しやすい話。
ポイントサービスができ、「お得意様割引」のようなものができると、そのお得さに釣られてそのお店ばかりに行くようになります。お店側からすると、ライバル店へお客さんが流れるのを防ぐことができるというわけ。
TポイントやPontaポイントなどの共通ポイントも同様で、Tポイントを貯めようと思えば、ソフトバンク、PayPay、ツタヤ、ファミリーマート、ENEOSなどをを優先して使うようになるでしょう。Pontaポイントなら、au、au Pay、ゲオ、ローソン、昭和シェルでしょうか。
マーケティングのためのデータ取得
これは、あまり言及されることのないお話ですが、現代のポイントサービスは、ほぼほぼこっちが目的と見ていいでしょう。
モノを売るにあたって、消費者が何を欲しがっているかを見極めるというのは、とても大切なことです。コンビニなどでは、レジ打ちをする際に、客を見て、年齢層や性別も記録しています。そうすることで、その店の客層とか、どういった性別・年代の人にどのような商品が売れているかを把握できます。そのデータを元に、商品開発を行ったり、宣伝をしたりするわけです。
多くのポイントサービス、とくに共通ポイントは、利用する際、利用者の年齢(生年月日)や性別、職業などを設定するようになっていると思います。これらの情報と、普段の買い物の情報は、ポイントサービスを運営している会社に 都度送信されています。
街中の小さなお店の、ポイントスタンプの類でも、利用者の住所氏名が書かれていなければ無効、というルールを設けている所も少なくありません。スタンプが一杯になってポイントカードを回収した後、そこに記載されている住所の統計を取ることで、お客さんがどこから来ているのかという商圏が分析できるようになってるわけですね。
大抵は、統計的な処理をして、個人が特定されないような形でしか利用しませんが、その辺りの処理が適切に行われているかを市民がきちんと監視できるような仕組みがあるかと言われると、なかなか厳しいのではないかと思います。
また大企業は、このようにして集めた情報を使って、中小企業に対して一層有利な立場になってしまいます。これは、公正な競争という観点からは、あまり好ましくない事かもしれません。
そもそも、日常の買い物の情報を、営利企業に全て握られてしまうというのは、あまり気持ちの良い事ではありません。ある意味、マイナンバーよりもセンシティブでプライバシーに直結しているような情報です。
言ってみれば、ポイントサービスとは、あなたのプライバシーを、買ったものの額の0.5%程度に相当する値段で売り渡しているようなものです。ポイントカードを作るなら、その辺りを理解した上で作るべきでしょう。
嫌ならどうするか。ポイントカードを作らなければいいのです。
ポイントを取捨選択する
基本的な考え方
かつて、共通ポイントが無かった時なんかは、普段行くお店のポイントカードやらスタンプカートやらをジャラジャラと沢山持ち歩いていた方も沢山居たのではないかと思います。
今や、そのスタイルは時代遅れです。せめてスマホ内に入れて持ち運びましょう。
取得ポイントを最大化したいなら、各店舗で対応しているポイントカードでポイントを貯めていくのが基本です。しかし、ズボラに貯めたいと考えると、ポイントカードを沢山持つというのは悪手でしかありません。
冷静に考えてみてください。共通ポイントの大手だけでも、楽天ポイント、dポイント、Ponta、Tカード。4種類もあります。各サービスでそれぞれ今いくらポイントが貯まっているか、大まかであっても把握できていますか? 無理ですよね。どうせ、貯まる前に失効するのがオチです。
という事で、まずやるべきは、ポイントカードの断捨離です。貯めるもの、貯めないものを分けることで、貯めると決めたポイントにきちんとポイントが貯まるように色々工夫できるようになります。
結果的に、特定の会社に、自分のほぼ全ての消費行動を把握される事になりますが、スマホ持ってて、TwitterやFacebookやInstagramをやってて、YouTubeを見てて、Amazonで買い物してる時点で今更でしょう。国内企業で、日本の法律下にあるだけ、GoogleやAmazonなんかよりマシです。
貯めるポイント
あなたが普段使うお店で貯めることのできる共通ポイントをひとつ選び、それを「貯めるポイント」として位置付けます。
たとえば、近所にローソンが多いならPonta、ファミマによく行くならTカードといった具合ですね。車をお使いなら、昭和シェルで給油するならPonta、ENEOSで給油するならTカード、という選択もアリです。てか、私はそのパターン。
マイルガソリンスタンド
Tポイント | Ponta | 楽天ポイント | dポイント | |
---|---|---|---|---|
マイルへの交換 |
ANA | JAL | ANA | JAL |
通信キャリア | ソフトバンク | au | 楽天モバイル | NTTドコモ |
電子決済 | PayPay | au Pay |
楽天ペイ |
d払い メルペイ |
コンビニ | ファミリーマート | ローソン |
ポプラ |
ローソン |
書店・DVDレンタル |
GEO 三洋堂 |
|||
ファストフード | 吉野家 |
ケンタッキー |
マクドナルド |
マクドナルド |
量販店など | エディオン | ビックカメラ | ジョーシン | エディオン |
ガソリンスタンド | ENEOS | 昭和シェル石油 |
出光 |
|
その他 |
楽天グループ各サービス |
高島屋 |
代表的な所でいくと、こんな感じ。 住んでいる場所やライフスタイルなどによって、最適なサービスは違うと思います。あまり深く考えず、普段よく行くお店でよく目につくブランドを選べば、それで良いような気もします。
あるいは、ズボラな感じでも管理しやすい、使いやすい、貯まりやすいポイントを選ぶというのもアリです。ドコモならd、auならPonta、ソフトバンクならTとしておくと、日々の通信料でポイントが勝手に貯まっていきます。
このポイントは、貯めるポイントです。あなたが真剣に管理すべきポイントは、このポイントだけです。いつでもポイントを確認できるようにポイントサービスのページをブックマークに登録しておきましょう。キャンペーンを見逃さないよう、アプリを入れておきましょう。
クレジットカードを作る際には、当然、このポイントサービスに対応しているクレジットカードを作りましょう。
使うポイント
このポイントは、貯めないポイントです。ですが、完全に無視するのではなく、一時的に貰っておく程度のポイントです。
共通ポイントのうち、先に選択した「貯めるポイント」以外のものが、これに相当します。あと、家電量販店のポイント(ヨドバシポイントなど)やAmazonポイント、電子マネーのポイントなども、この分類の方が良いでしょう。
使う度に、ポイントから引いて貰うよう伝えましょう。日々の買い物が数円から数十円ほど安くなります。また、あまりガツガツ貯めるような事はしません。貯まっているポイントは常にゼロ円を目指しましょう。
もし余力があるなら、先の「貯めるポイント」へポイント交換しても良いですが、そこまでできる人は「ズボラ」ではないでしょうし、ポイントが半分になったり手数料掛かったりするので、結局、都度都度使っていく方が楽だしお得です。
カードを持ち歩いたり、アプリを導入するのが面倒だって思ったら「無視するポイント」に再分類しても構いません。
無視するポイント
このポイントは貯めないし、使いません。店頭で「○○ポイントお持ちですか?」と言われても「無いです」って答えればOK。貯めた所でどうせ誤差ですし、どうせ失効します。
先の共通ポイントのうち、管理が面倒だなって思ったものや、店舗・チェーン独自のポイントサービスなどがこれにあたります。
とくにドラッグストアなどは、独自のポイントサービスを行っている所が多々ありますが、余程高頻度でドラッグストアへ行くような人(コンビニよりドラッグストアへ行く事の方が多いような人)を除けば、管理の手間が掛かるだけ無駄です。作る必要は全くありません。
個人商店のスタンプなんかも同じです。要らん。
応援するためのポイント
ここまで絞り込めば、心にも少し余裕ができてきているのではないでしょうか。
貯めるべきポイントはひとつだけです。キャンペーン情報などは、そのポイントに関連するものだけを見ればOKです。それ以外のポイントは買い物の度に数円程度の割引としてさっさと使ってしまうか、あるいは、無視すりゃ良いんです。
さて、そうして心に余裕ができた今、再び、「無視するポイント」の山に目を向けてみましょう。その中に、あなたのお気に入りの、あなたの行きつけのお店のポイントスタンプはありませんか?
あなたのお気に入りのお店を応援する目的で、あえてこれらのカードを持っておく、というのもアリです。馴染みの散髪屋とか、喫茶店とかですね。貯めるとか使うとかあまり気にせず、気楽に、せいぜい「お得意様割引」みたいなものを目指すぐらいな気持ちで使っていく感じです。
私はどうしているか
私の場合、基本、Pontaに集約するようにしています。理由はいくつかあるのですが、
- auユーザーなのでPontaポイントが貯まりやすい
- 普段使いしているau Payに1ポイント1円でチャージ可
- 普段使うガソリンスタンドが昭和シェル
- 直近のコンビニがローソン
- 宿泊予約は基本じゃらん経由
大きくはこの5点。じゃらんをよく使うauユーザーなら、Pontaは圧倒的におすすめです。じゃらんで予約して、au PayかPontaクレカで宿代を払ってしまいましょう。あるいは、普段貯めたポイントをじゃらんで使うのも良いでしょうね。
Tポイント、楽天Rポイント、ヨドバシポイント、Amazonポイントは貯めずにさっさと使ってしまっています。とくにTポイントとAmazonポイントは、以前、がんばって貯めていたのですが、うっかり失効させてしまったという哀しい思い出があります。そういう事があったので、自ずと、今回説明したようなスタイルになったというのもあります。
この他のポイントは、基本、ガン無視しています。どうせ、au Payで決済してしまえば、0.5%ですがPontaポイントが付くわけで。気にするだけ無駄。dポイントは、ドコモユーザーなら良いんでしょうけど、私の生活圏ではdポイントが貯まるような所であれば大抵他のポイントサービス、とくに楽天ポイントも貯まるっていう所が多いので、じゃあ楽天ポイントだけでええやんってなりがち。あとWAONはアプリなどの使い勝手が悪すぎるので、見事、ガン無視枠第一位にランクイン。
後は、地元のお店のポイントスタンプをいくつか持ってるぐらい。お財布もスッキリ。
せっかくポイントが貯まるのにポイントカードも作らずポイントも貯めない、という戦略は、一見すると、なんだか損しているようにも思えます。
しかし、よく考えてみてください。がんばって貯めたポイントを失効する事ほど損な事は無いわけです。労力分、損です。
それに、貯めるポイントをひとつに絞ることで、ポイントを分散させず、効率的に貯める事ができます。私はここ数年、昭和シェル以外で給油していません。QR決済はau Pay一択です。クレカもau Payのプリペイドカードです。お陰で、Pontaポイントがみるみるうちに貯まっていきます。