海ミハ車両区

宮原太聖(Miha)の雑記帳。おおむね週1回更新です。

リトルワールド(ワールドナイトフェス2019)

リトルワールドが毎夏やっている、ワールドナイトフェスに行ってきました。

毎年やっているとはいえ、前回行ったのはたしか5年以上前で、リトルワールド自体もそれぐらいぶりです。

 

 

リトルワールドとは

リトルワールドは、愛知県と岐阜県との境目付近にあります。

元々は、大阪万博で集められた世界中の民具を展示する施設として計画されたのですが、先に国立民族学博物館ができてしまったこともあり、世界中の建物を集めて展示する野外民族博物館としてオープンしました。

……というのは建前で、要は、民鉄にありがちな、終着駅付近にテーマパークを作るっていうアレです。その割には、名鉄からのアクセスが微妙な所にあり、駅からのアクセスは名鉄バスではなく系列とはいえ岐阜バスという。

そのせいかどうかはわかりませんが、あまり儲かっていたというわけでもなかったようで、2003年頃に名鉄本体の経営がアレなことになった時に名鉄インプレスへ経営が移管され、今に至ります。

 

最近は経営も持ち直してきたようです。また、移管以降、非常にユーモラスな広告をよく出していますから、それで知っているという人も多いかもしれません。

 

早速、ジプニーがお出迎え。……こいつ、以前はリトルワールド内でお客さん乗せて動いていたと思うのですが、もうダメになってしまったのでしょうか。

 

入り口はこんな感じ。まるで大阪万博のお祭り広場です。……現物見た事ありませんけど。

 

園内は結構広くて、足が悪い人や乳幼児連れの人には(とくに炎天下では)なかなか厳しいものがあります。言うて日陰のベンチも数が少なかったり間隔が空いてることが多いですし。

300円で一周乗せてくれるバスも運行しています。

 

野外展示スペース

台湾農家。このすぐ向かいにあるお店で台湾ラーメンが売られていて、それが私にとって初台湾ラーメンでした。……ということもあり、中学生ぐらいの頃まで、ずーっと台湾ラーメンって台湾のラーメンだと思ってました(^^;)*1

 

インドネシア、バリ島貴族の家。

 

同じくインドネシアのトバ・バタックの家。側面には日本軍機も描かれています。

 

ポリネシアサモアの家。メンテ中だそうで、骨組みだけになっていました。

 

ドイツ、バイエルン州の村。この角度で見ると、本当に外国の街並みみたいに見えます。

 

ドイツの建物の2階は、こんな感じで、建物に関係するような展示があります。

あまり知られていませんが、ソーセージを売ってるお店も2階に入ることができて、そこにもきちんと展示があります。行ったことが無い人は、ぜひ。

 

イタリア、アルベロベッロの家。「アルベロベッロのトゥルッリ」は世界遺産ですね。

石を積み上げた屋根は、いかにも壊れやすそうですが、実際、徴税逃れのために石を少し抜くだけで簡単に屋根が落ちるようになってるんだそう。

……流石に、そこまで再現してるとは思えませんが。中はイタリアンレストランになってますし。

 

小中学生だといまいち理解できない建物。南アフリカ、ンデベレの家。

この幾何学模様は、定規などは一切使わず描かれているんだそう。

 

ネパールの仏教寺院。これ、すぐ近くに行くと、本当に山間にぽつんと建ってる寺院っぽい風格があって結構お気に入り。

 

インド。インド!

 

トルコエリア。トルコアイスとかケバブとか売ってます。

 

ケバブは最近ではあちこちで屋台を見かけるようになりましたが、リトルワールドのケバブは600円ぐらいで量もけっこう多めでいい感じ。

 

 

 

タイ、ランナータイの家。高床式です。

 

道を挟んで反対側は、飲食コーナー。最近リニューアルされたばかりです。

 

なんか、ガネーシャのおみくじみたいなのも設置されていて、結構人が集まっていました。

手前側に船が置かれていますが、乗って写真を撮ることもできます。インスタ映えスポットですね。

 

韓国地主の家。外見は日本にあってもあまり違和感無いですね。やっぱり。

日本と大きく違うのは、オンドルという床下暖房が付いている点。韓国って、日本より寒いので、やはり建物も寒さ対策を重視した作りになっているようです。日本の建物はどちらかというと暑さ対策がメインですよね。

 

その日本の建物。山形県、月山山麓の家。江戸時代中期の建物です。2階は養蚕のために明治時代になって増築したんだとか。

 

屋内展示

本館

リトルワールドというと、屋外の展示ばかり注目を集めますが、実は、屋内展示も凄いんです。余程小さな子供とかじゃなければ、結構楽しめると思います。 

 

写真撮影は別に規制されてるわけではないっぽいので、ここでいわゆる「インスタ映え」する写真も色々撮れるかもしれません。

 

一番最後の展示室。お面や人形など、お祭りで使われていたものが集められていて、来る度に背中がぞくっとします。

 

リトルワールドのイメージキャラクターの元になったお面。通常は使用後焼却するものだそうで、こうやって保存されていること自体、とても貴重だと言えそうです。 

 

アフリカンプラザ

屋外展示の一番最奥にあるアフリカンプラザですが、ここにも展示面積こそ狭いものの屋内展示があります。

 

アフリカの民族衣装や民具などが展示されています。

 

休憩用の椅子には、実際に遊べるゲームボードも。ルールが書かれた紙も置かれていて、試しにやってみましたが、なかなか頭を使う遊びで面白いです。 

 

花火

ワールドナイトフェスでは、毎晩、ドイツバイエルン州の村辺りから花火が打ち上げられます。

 

以前来た時には火の粉が飛んできて熱いぐらいでした。

 

今年は、火の粉が飛んで来るほどではありませんでしたが、それでも、結構近くから打ち上げてる感じでした。

 

音楽に合わせて花火が打ち上げられていきます。

 

 

 

 苦言

久々に来たリトルワールド。変わった所もあり、変わらない所もあり。また、変わりすぎた所もあり、変わらなすぎた所もあり。 

……ということで、何点か、言わせてください。

 

維持管理、大変なのはわかるけど……。

なんだかんだ言って、作られてから相当年数が経った施設ですし、また、愛地球博の頃なんか、閉館の話も出たぐらいな場所で、設備投資が滞った事もあったでしょうから、仕方がないのかなぁと思いますが、色々とガタが来てる所があるようで。 

 

これ、本館の展示なんですが、手前のモニターが故障中で消えています。……てか、本館で使われてるモニター、全てブラウン管です。

展示手法も、果たして、現代のスタンダードから考えると、これでいいのかどうか……。当時としては先駆的とは思いますが、そろそろ更新の時期ではないでしょうか。

 

あとこれ。ポリネシアの所にあったベンチなのですが、色が塗り直されていて一見すると手入れされているように思えるのですが、手前側の板が完全に腐ってて、ガタガタです。

転倒事故が起きそう。

 

生息域それで大丈夫?

タンザニア、ニャキュウサの家付近。なんと、熊が居ます。

タンザニア……というか、アフリカ大陸に熊は生息していません。かつてはアトラスヒグマというのが生息していましたが、とっくの昔に絶滅していますし、だいたいアトラスヒグマが生息していたアトラス山脈は、タンザニアから6000km近くも離れています。

リトルワールドは、地理教育の場としてとても良いと思っていたのですが、こういうことをされると、とても残念です。

 

さっきの写真の奥の方に映り込んでいた象。これ、自信が無いのですが、こいつももしかしたら、アジアゾウでは?

現地で気付かなかったので、写真を見る限りなのですが、アフリカゾウにしては、耳が控えめな感じします。

いずれにせよ、せっかくこういうものを置くのであれば、置くロケーションにはこだわって貰いたいです。熊は「北海道アイヌの家」辺りに置いた方が良いと思います。せっかくアイヌには熊を使った儀式もあるわけですし。

 

リトルワールドが扱っている文化人類学的な展示は、一歩間違えるとWWII以前のような自文化中心主義的な説明になってしまう危険があるかと思います。

子供も多く来る施設で、民族の風習などについて説明しようとすることの難しさは重々承知していますし、なんとかわかりやすく伝えようという努力も理解できます。

ただ、ある民族や文化について「わかりやすい説明」をするということは、その背後で、子供たちの頭の中に、その民族のステレオタイプを作ってしまうことにも繋がるという点は、常に自問自答すべきかと思います。

こういう部分に無頓着だと、やがて、意図せず(当該の国・民族から見た際に)差別的な表現*2やイベントを行ってしまい、炎上するんじゃないかと心配になります。

 

スタンプラリー

このスタンプラリーも、設置から相当時間が経っていて、スタンプこそ交換されて潰れとかが無いにしても、展示物を見て貰うための仕掛けとして機能しているかと言われると……。

こんなに立派なスタンプ台が作られていると、なかなか難しいんでしょうけど、できることなら、建物内に置かれていた方が、少なくとも建物の中には入って貰えますよね。

 

スタンプの設置場所は変えられないにしても、これはどうかという点。

スタンプのインクが相当多めに入っている場合があって、また、スタンプブックの紙質の問題もあって、インクが次のページに付いてしまうことが多いです*3

また、押印スペースに対してスタンプが大きすぎです。思いっきり枠からはみ出してますし、スタンプ自体は四角形なのに押印欄は円形で、正直、何がしたいのかよくわかりません。

これ多分、シャチハタの特角80号だと思うのですが、押印スペース的には丸型印50号で良さそうですし、絵柄を流用するなら特角50号か角型印4040号辺りに縮小しても良さそう*4。ないし、押印欄をきちんと特角80号に合わせるか。

まあ尤も、こんなもののテコ入れをやるよりは、より利益率が高そうで、教育的な効果も高そうなクイズラリーに注力したいという気もしますし、仕方がないのかなぁ。

 

ただ、このスタンプの固定方法はいいですね。スタンプを鎖で繋いでいる場合、鎖の長さによっては、あるいは鎖が絡み合ってると上手くスタンプが押せないことがあるのですが、この方法ならきちんと押せますし、鎖が絡み合うこともありません。

この工夫、他の施設も参考にできるんじゃないかと思います。

 

眩しくて暗い!

花火が終わった後、ゲートへ戻るまでの話。元々夜間営業する施設ではないので街灯の数が少ないというのもわかります。仮設の照明を設置しないといけないというのもわかります。

しかし、真っ暗な道で照明を逆光に点けられてしまうと、明るすぎる光以外何も見えません。足元とか暗すぎて全く見えないです。明かりを手で遮って歩くしかありませんでした。で、その逆光すらも届いてなくて暗くなってる区間も結構あって、むしろ、そういう区間で目が暗さに慣れてきたぐらいのタイミングで強烈な逆光を浴びるというのが繰り返されました。却って危ないのでは、これ。

とりあえず、来年来る人は、自前で懐中電灯か何か持ってきておいた方がいいでしょうし、子連れの人は、諦めて花火終了後もしばらく滞留して空いてきた頃に園内バスを利用するとかした方がいいかも。

 

 

色々書いたのですが、タンザニアに熊が居たという一点だけで、B級スポット好きな人にしかおすすめできない施設になってしまった*5ので、物凄く残念です*6

野外民族博物館として、各地域の建物を展示してるのに、その建物が建ってる地域の気候や生態系に無頓着というのは、本当にありえない。あるいは、私が知らないだけで、アフリカにも熊が生息しているんでしょうか。

 

 

 

(訪問日:2019年8月12日)

*1:台湾料理屋さんが作ったから台湾ラーメンというだけで、発祥は名古屋なんですよね。実は。

*2:案内看板でネイティブアメリカンを指して「インディアン」って表現が未だに使われていたのには、ちょっと驚きました。そもそもこれ多分、90年代以降に生まれた人はわからないですよ。

*3:私がこのスタンプラリーを行ったタイミングでは、ほぼ全てのスタンプのインクが多くて、「ドイツバイエルン州の村」 のスタンプのみ薄く、丁度良くて綺麗に押印できたのは、「ネパール仏教寺院」だけでした。……それも、すぐ横の「インドケララ州の村」のスタンプの青色が付いてしまい台無しに。

*4:特角80号は複数の色を使えるようにするオプションを付けれるのですが、見た所それっぽいことをやってるのは「韓国地主の家」だけのようですし。

*5:しかもB級スポットとしては同じ犬山市内なら桃太郎神社の方がおすすめっていうね。

*6:それ以外は別に言うほど気にはなってません。やむを得ない事情もうっすらぼんやりわかりますし。