近所だと却ってなかなか行かない、トヨタ博物館へ行ってきました。
この博物館、何が凄いって、トヨタの潤沢なお金を使って、全ての車両が原則動態保存になっているということ。各車両には車体下部にオイルパンが置かれていますが、大半の車両はオイル漏れも無く最高のコンディションを保っています。
入口にはいきなりトヨタAA型が。
1900年代、まだ自動車の動力が内燃(ガソリンエンジン)か蒸気か電気かで、拮抗していました。
蒸気自動車。内燃自動車より性能が良かったものの、馬車が消えると共に、馬の水飲み場が撤去され、給水できなくなったことにより、競争に負けてしまったんだとか。
床下にはピストンが。
そしてこちらは電気自動車。静かで女性に人気だったそうですが、いかんせん当時のバッテリーでは……。
名探偵ポアロに出てきそうな車たち。これら全車、動態というのですから、頭が下がります。
このエレベーターで外に出すんですね。
アメリカ大統領専用車。実際にルーズベルト大統領が使っていたのだそう。
……ルーズベルト大統領も、自身が乗った車が、敵国の自動車メーカーが運営する博物館に収蔵されることになろうとは夢にも思ってなかったでしょう。
Falloutに出てきそうな感じの車も。
私、古い車って、小さいイメージがあったのですが、この辺りの車って、どれもこれも現代の車と同じぐらいかそれ以上に大きくてびっくりしました。
戦後の車コーナー。
ミゼットもあります。
……これ、ミニカー扱いで再生産されないかしら。
モーターショーかな?
なんか、中古車屋に行けば転がってそうなやつもいますが、それでも、あと50年も経てば、貴重な動態車の仲間入りですね。
希少になってから入手するより圧倒的にコスト掛からず、かつ、確実ですわね。
愛地球博で展示されていたやつ。その後、中部空港で乗車体験やってた時に乗ったことがありますが、こんな所に居たんですね。
……でもこれ、何気に動態保存難しそう。半導体部品壊れた時どうするんだろこれ。
そして未来へ。
トヨタ博物館、来る前は、車がただ並んでいるだけかと思ったのですが、車の後ろの壁には、その車が製造された頃の時代を象徴するような写真が大写しに掲示されていたり、当時の自動車の宣伝ポスターなんかも展示されていて、「近代史の中での自動車」というものが自然と感じられるようになっています。
この展示の工夫は、ぜひ見習いたいですね。
新館では、オープンカーの特別展が開催されていました。
このサークルに立って撮影すると、簡単にカッコイイ角度で撮影できるというスグレモノ。
屋外に展示されていたボンネットバス。これも動態なんだもんなぁ……。
そして、私的トリ。愛地球博で展示・運行されていた、IMTS。最近はやりの無人運転バスです。2005年ですから、もう13年も前ですね。
総じて、じっくり見たら半日では到底足りないボリュームとクオリティーでした。もし、他所の地域から名古屋を訪れて、トヨタ博物館へ行こうと思っているなら、トヨタ博物館だけで1日潰れるかもしれません。
(旅行日:2018年9月17日)